ヒメオオ生息概要 福島県・新潟県

新潟県ヒメオオ

●新潟県の分布域として■糸魚川市蓮華温泉■妙高市(旧:東頚城郡)上小沢黒倉岳■上越市(旧:東頚城郡安塚町)菱ケ岳■十日町市(旧:東頚城郡松之山町)松之山■長岡市(旧:栃尾市)守門岳■魚沼市(旧:守門村)守門岳■胎内市(旧:黒川村)胎内渓谷■新発田市小又沢■魚沼市(旧:入広瀬村)■魚沼市(旧:湯之谷村)奥只見丸山■妙高市(旧:妙高高原町/妙高村)妙高山系笹ケ峰■南魚沼郡湯沢町苗場山小松原・三国峠・小木沢・松手山などが生息分布域と思われる。 ●新潟県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集) ★新潟県の分布域として糸魚川市蓮華温泉、苗場山として紹介している(1987/03月刊むし193)★園生智弘氏が高山クワガタさくさく採集記にて新潟・長野県ヒメオオ採集を紹介(2006/05くわがたマガジン28)

福島県ヒメオオ

●福島県におけるヒメオオは現在でも多産地となっておるが近年採集数は減少している。 ●福島県においては全県内に生息分布域があると思われるがメインは■南会津郡桧枝岐村周辺となり、広沢林道・大杉林道・大ヨッピ沢林道などとなる。また■麻耶郡北塩原村周辺■麻耶郡猪苗代町吾妻山なども生息記録がある。 ●福島県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集) ★1971年に高桑正敏氏・辻啓介氏によりシラカンバとヤナギにてヒメオオが沢山集まっていると言う発見報告があり、1981年08月下旬に福島県南会津郡桧枝岐村大杉岳にて多産地発見の報告を山登明彦氏が発表した。翌年1982年07月から藤田宏氏らのグループが調査採集の結果、多産地報告をした。(1982/11月刊むし141) ★1982年09月05日に藤田宏氏採集個体が1984年02月14日に死亡した報告がありヒメオオの採集後1年半以上の飼育が発表された(1984/06月刊むし160) ★福島県分布域として桧枝岐、吾妻山が紹介 (1987/03月刊むし193) ★1984年09月12日桧枝岐村にて採集したヒメオオ♀がリンゴのエサで1986年07月31日まで生きていたと滝沢清氏が報告(1986/11月刊むし189) ★1987年06月05日桧枝岐村にてコルリ採集の塚脇智成氏がヤナギの枝にてヒメオオPAを発見報告(1987/09月刊むし199) ★1989年桧枝岐村大杉岳採集個体が飼育下で採卵材に産卵痕を付けていたのを発見。材の乾燥の部分に産卵する場合の水分補給と考えられると阿達直樹氏が報告(1989/12月刊むし226) ★1990年07月28日桧枝岐村採集個体が飼育下で翌年09月中旬にクヌギの木に穴を掘り、底部へ産卵したと中田唯文氏が報告(1991/12月刊むし250)★1993年08月21日に土屋利行氏が桧枝岐村においてコクワとヒメオオの種間雑種のヒメオオ♂の個体を採集れたことを報告してある(1999/06月刊むし340)★ヒメオオ四季物語他(昆虫フィールド36/38/39/43/45)★ヒメオオ採集記(くわがたマガジン25/26/30)★御池から広沢9時間24km(くわがたマガジン31) ●家で2002年08月29日広沢にて採集したヒメオオ♂個体が2007年1月16日現在生きている。既に4年5ケ月になる。本種は短命の種でもない。

都道府県別ヒメオオ生息図

イメージ 1

★フリー百科ウィキペディアに上記生息分布図は転載しております。

●ヒメオオ狩猟記投稿掲載
★東海メディア くわがたマガジン
http://www.tokai-media.co.jp/tokaimedia/kuwamaga/kuwaindex.html
★くぬぎ出版 昆虫フィールド
●ヒメオオクワガタ(以下:ヒメオオ省略)は1883年George Lewis氏により中禅寺(栃木県)と蓴采沼(じゅんさいぬま)及び七飯(いずれも北海道渡島半島)の3ケ所で得られた6♂8♀の標本により新種として発表された。ヒメオオの北限は北海道の江別、赤井川、札幌、夕張までとされており、北海道の東限として夕張、日高ヒメオオが確認されているようである。当別町、浦臼町、新十津川町辺りまでいる可能性があるとされている。また南限は亜種九州ヒメオオで熊本県南部付近とされてるが、鹿児島県ヒメオオが採集でき記録更新となっている。
47都道府県においては千葉県と沖縄県には生息していない。全国のヒメオオを集めていく中でヒメオオ♂の後脛節外棘の有無の変化を発見し、ヒメオオ進化過程において退化していったものと思い、ヒメオオ北上説として昆虫フィールドNO.38に発表した。
●ブナの植樹層とヒメオオの地域変化が関係するかと言う点である。★北海道~石川県付近の日本海側のブナ帯、★岩手県~東京都辺りまでの太平洋側と群馬県南部~岐阜県南部へと続く内陸のブナ帯、★神奈川県箱根から静岡/愛知県への東海のブナ帯★石川県能登~近畿圏~中国地方へ続くブナ帯、★紀伊半島~四国~九州6県(沖縄県除く)へと続く太平洋及び九州型ブナ帯。この地域とのヒメオオの地域変化を調査している。また各ブナ帯が隣接している範囲に多産地が多いのにも興味を持っている。
●各都道府県単位にはヒメオオの昆虫雑誌による関連記事を一部抜粋し、また私自身がヒメオオ狩りに行った都道府県においては各回の狩猟記を記載した。
ヒメオオ専門ドルクスハンター・鍬匠甲冑屋
■ヒメオオのレッドデータ検索システム
http://jpnrdb.com/search.php?mode=map&q=07170352188
■キュウシュウヒメオオのレッドデータ検索システム
http://jpnrdb.com/search.php?mode=map&q=07170352187
北海道ヒメオオ
●北海道におけるヒメオオの北限は江別、赤井川、札幌、夕張までとされており、北海道の東限として夕張、日高ヒメオオが確認されているようである。当別町、浦臼町、新十津川町辺りまでいる可能性があるとされている。北限の調査は北海道のグループの方々が調査されているのでお任せするとして、やはり道南の方が生息数は多いようである。ブナの北限も渡島半島辺りまでとなっており、それ以北においては産卵を含めてホストの木が変わるようである。★北海道の方のブログの中に空知管内でのヒメオオ捕獲の写真が掲載されていた。また2004年に夕張北部山地でのヒメオオ捕獲していると言う記事が書いてあった。着実に実績をあげられており、北限の更新が行なわれているようである。頑張って頂きたい。
●北海道ヒメオオの生息域として■桧山郡上ノ国町■桧山郡厚沢部町■瀬棚郡せたな町(旧:久遠郡大成町)■上磯郡知内町■上磯郡木古内町■松前郡福島町大千軒岳■函館市近郊■亀田郡七飯町蓴采沼周辺■札幌市近郊(定山渓含む)■江別市野幌森林公園■余市郡赤井川村周辺■小樽市朝里■千歳市紋別川流域■苫小牧市近郊■夕張市近郊■沙流郡日高町■奥尻郡奥尻町などが生息分布域と思われる。(一部推測含む)
●北海道ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌抜粋・一部編集)
★北海道分布域は大千軒岳として紹介されている(1987/03月刊むし193) ★1883年George Lewis氏により中禅寺(栃木県)と蓴采沼(じゅんさいぬま)及び七飯(いずれも北海道渡島半島)の3ケ所で得られた6♂8♀の標本より新種発表した。1927年北海道定山渓での標本もヒメオオとされている(1987/03月刊むし193) ★1991年に横山透氏が石狩低地帯東部の江別市野幌森林公園内で49mmのヒメオオ♂を捕獲したと報告をされている(1995/06月刊むし292)
青森県ヒメオオ
●青森県においてヒメオオは普通種であり、標高も500m付近でも採れる。多産地として有名な福島県の桧枝岐村広沢=ヒメオオのイメージになっているが、広沢と比較すると植樹層の違いを感じた。広沢の場合はブナの混合林ではあるがヤナギの群生・ダケカンバの群生が途切れることなく続き素晴らしい環境である。青森県は緯度も高いこともあり、もちろん環境は素晴らしいが広沢のように広葉樹林帯ではない、もちろんブナも豊富でブナ純林も多いが、スギ・モミなどの針葉樹と広葉樹とが混合した樹林でありその中にヤナギが点在する感じであった。またヒメオオよりアカアシの方が標高の高い所で多く採れたり、やはり各県によって植樹層を含めて変化があると思った。ブナは日本海型ブナである。
●メインの生息分布域としてはやはり■十和田市(旧:十和田湖町)周辺から八甲田山山麓周辺にかけての地域になると思われる。また■むつ市(旧:川内町)周辺■五所が原市(旧:北津軽郡)周辺■七戸町(旧:天間林村)周辺■深浦町(旧:岩崎村)白神山地周辺■西目屋村弘西林道周辺なども生息分布域と思われる。もちろん県内全体に生息分布域はあると思われるが・・・
●青森県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★青森県の分布域として十和田、八甲田山として紹介している(1987/03月刊むし193)★ヒメオオ:青森県(昆虫フィールドNO.44)★日本ヒメオオ狩猟記:青森県(くわがたマガジンNO.29)
秋田県ヒメオオ
●秋田県においての生息分布域としては田沢湖・八幡平周辺がメインとなり、鳥海山や栗駒山辺りでの生息報告もある。高山系のルリ類クワガタの採集記録としては■雄勝郡東成瀬村大仁郷湿原■仙北市(旧:田沢湖町)玉川■由利本荘市(旧:鳥海町)鳥海山■大仙市(旧:仙北郡)周辺■湯沢市(旧:皆瀬村)小安などがあるが、ヒメオオの生息分布域としての可能性もあると思われる。
●秋田県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★秋田県の分布域として仙北市(旧:田沢湖町)玉川温泉、秋田市(旧:河辺町)岩見山内として紹介している(1987/03月刊むし193)*平成合併に変更
岩手県ヒメオオ
●岩手県においては■遠野市辺りの標高400mぐらいでの採集報告もある。メインは秋田県境の■八幡平市■岩手郡雫石町周辺(国見温泉含む)■和賀郡西和賀町(旧:和賀郡沢内村)■花巻市/遠野市/下閉伊郡川井村に跨る早池峰山■一関市周辺の山岳部などが生息分布域となる。また北上山地標高200m付近の海岸での生息記録もある。やはり太平洋側の海岸に近い■宮古市(旧:新里村)源兵衛平周辺でのヒメオオの生息記録もある。 岩手県の場合ブナの植樹層が少し分かれるようで上記秋田県境の山岳部のブナは日本海型ブナであるが、太平洋側においては太平洋型ブナの混合があるようである。この太平洋側ブナの植樹層は岩手・宮城・茨城・栃木~岐阜県辺りまで続き太平洋/中部内陸部のブナ林の特徴が出ている。場所柄、個体数は居るとは思うが各地同様減少気味と思われる。オークション等における販売されている産地はほぼ同じであり、少数の方が販売されているのか、その産地が有力ポイントのどちらかであろう。
●岩手県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★岩手県の分布域として雫石町国見温泉、早池峰山、源兵衛平として紹介している(1987/03月刊むし193)
宮城県ヒメオオ
●宮城県においては秋田県境の北西部と山形県境の南西部にヒメオオのポイントがある。ブナは太平洋型ブナと山間部の日本海型ブナとが県内において混合しているようである。クワ友さんの情報によるとオニグルミの朽木でヒメオオが採れたと言う情報もある。
●宮城県においては栗原市(旧:栗原郡花山村)温湯温泉■大崎市(旧:玉造郡鳴子町)周辺■仙台市太白区■刈田郡蔵王町蔵王山系などに生息記録があるようだ。
山形県ヒメオオ
●山形県ヒメオオは秋田県境・宮城県境・福島県境・新潟県境の各県境の周囲山岳地域も、また県中央部においても万遍なくポイントがある。また磐越自動車道や山形自動車道を利用すると東京から距離的にはあるが、時間的には早く日帰り採集も可能である。
■飯豊町/飯豊山■小国町■西川町~鶴岡市にかけての月山周辺■山形市/上山市の山形蔵王周辺■尾花沢市周辺■寒河江市■米沢市周辺での生息分布域があるとされている。
●山形県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★山形県の分布域として朝日岳、月山、米沢市滑川温泉、摩耶山、飯豊山として紹介している(1987/03月刊むし193)
福島県ヒメオオ
●福島県におけるヒメオオは現在でも多産地となっておるが近年採集数は減少している。
●福島県においては全県内に生息分布域があると思われるがメインは■南会津郡桧枝岐村周辺となり、広沢林道・大杉林道・大ヨッピ沢林道などとなる。また■麻耶郡北塩原村周辺■麻耶郡猪苗代町吾妻山なども生息記録がある。
●福島県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★1971年に高桑正敏氏・辻啓介氏によりシラカンバとヤナギにてヒメオオが沢山集まっていると言う発見報告があり、1981年08月下旬に福島県南会津郡桧枝岐村大杉岳にて多産地発見の報告を山登明彦氏が発表した。翌年1982年07月から藤田宏氏らのグループが調査採集の結果、多産地報告をした。(1982/11月刊むし141) ★1982年09月05日に藤田宏氏採集個体が1984年02月14日に死亡した報告がありヒメオオの採集後1年半以上の飼育が発表された(1984/06月刊むし160) ★福島県分布域として桧枝岐、吾妻山が紹介(1987/03月刊むし193) ★1984年09月12日桧枝岐村にて採集したヒメオオ♀がリンゴのエサで1986年07月31日まで生きていたと滝沢清氏が報告(1986/11月刊むし189) ★1987年06月05日桧枝岐村にてコルリ採集の塚脇智成氏がヤナギの枝にてヒメオオPAを発見報告(1987/09月刊むし199) ★1989年桧枝岐村大杉岳採集個体が飼育下で採卵材に産卵痕を付けていたのを発見。材の乾燥の部分に産卵する場合の水分補給と考えられると阿達直樹氏が報告(1989/12月刊むし226) ★1990年07月28日桧枝岐村採集個体が飼育下で翌年09月中旬にクヌギの木に穴を掘り、底部へ産卵したと中田唯文氏が報告(1991/12月刊むし250)★1993年08月21日に土屋利行氏が桧枝岐村においてコクワとヒメオオの種間雑種のヒメオオ♂の個体を採集れたことを報告してある(1999/06月刊むし340)★ヒメオオ四季物語他(昆虫フィールド36/38/39/43/45)★ヒメオオ採集記(くわがたマガジン25/26/30)★御池から広沢9時間24km(くわがたマガジン31)

●家で2002年08月29日広沢にて採集したヒメオオ♂個体が2007年1月16日現在生きている。既に4年5ケ月になる。本種は短命の種でもない。
茨城県ヒメオオ
●茨城県においてはブナの棲息している山はあるものの、県全体で高標高の山が少なく、ヒメオオの生息数は極めて少ないと思われる。採集記録もほとんど無く幻のヒメオオとされている。
●茨城県のブナ林は■桜川市(旧:真壁郡真壁町)上小幡加波山■つくば市筑波山■常陸大田市(旧;久慈郡金砂郷町)上宮河内■大古町頃藤男体山と湯沢峡■大古町袋田奥久慈自然村■大古町上野宮八溝山■日立市(旧:多賀郡十王町)黒坂堅破山にある。ヒメオオが生息可能となる生息域であるが、ほとんど確認ができず幻のクワガタとなっている。
●茨城県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★日本ヒメオオ狩猟記:茨城県(くわがたマガジン30)
 
栃木県ヒメオオ
●栃木県指定:要注目種
●栃木県のヒメオオの分布域として■日光市川俣・奥鬼怒■日光市(旧:塩谷郡栗山村)■日光市湯元■日光市中宮仕祠・中禅寺湖以北■日光市湯西川温泉近郊などに生息分布域がある。
●栃木県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★栃木県の分布域として奥鬼怒、塩谷郡栗山村として紹介している(1987/03月刊むし193)★1883年George Lewis氏により中禅寺(栃木県)と蓴采沼(じゅんさいぬま)及び七飯(いずれも北海道渡島半島)の3ケ所で得られた6♂8♀の標本より新種発表した。1927年北海道定山渓での標本もヒメオオとされている(1987/03月刊むし193)★ヒメオオ四季物語他(昆虫フィールド37/38/44)★日本ヒメオオ狩猟記:栃木県(くわがたマガジン30)
 
群馬県ヒメオオ
●群馬県指定:絶滅危惧1B種
●群馬県の分布域として■利根郡みなかみ町(旧:利根郡水上町)武尊山■利根郡みなかみ町(旧:利根郡水上町)坤六峠■利根郡みなかみ町(旧:利根郡水上町)法師温泉■利根郡片品村東小川・丸沼■利根郡片品村・尾瀬■利根郡片品村田代林道などの栃木県及び福島県に隣接した地区がメインの生息分布域となっているが、過去には■高崎市榛名湖町や■勢多郡富士見村赤城山などにも生息記録がある。また南部の■藤岡市(旧:多野郡鬼石町)上日野周辺の御荷鉾山などもヒメオオの生息の可能性はあると思われる。
●群馬県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★1969年07月28日から31日武尊山武尊牧場キャンプ場にて高桑正敏氏がシラカンバの生木に付いているヒメオオの♂♀の発見報告をしている(月刊むし003) ★群馬県の分布域として武尊山、丸沼、尾瀬として紹介している(1987/03月刊むし193)
 
埼玉県ヒメオオ
●埼玉県のヒメオオ生息分布域としては■秩父市(旧:秩父郡大滝村)中津川渓谷となる。■秩父市大滝の雁坂峠付近も可能性はあると思われる。更に奥秩父一帯は生息分布域がまだ他にもあるかと思われるが山が深すぎてなかなか発見できない。
●埼玉県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★埼玉県の分布域として秩父郡中津川渓谷として紹介している(1987/03月刊むし193)★日本ヒメオオ狩猟記(くわがたマガジン30)★ヒメオオ四季物語(昆虫フィールド39)
 
東京都ヒメオオ
●東京都指定:準絶滅危惧種Cランンク(伊豆部)
●東京都ヒメオオは奥多摩地区に生息し、採集標本として伊豆大島産のヒメオオ♀個体の標本があり絶滅危惧指定が伊豆部になってはいるが、疑問視する考えが多い。奥多摩地区の本土部が指定なら納得がいくが1つの標本のみで、その後30年以上経っていても追加標本すら出てきて居ない。個人的意見ではあるが大島での生息はしていないと思っている。大島の標本個体は漂流個体のような気もしている。奥多摩地区は東京都の水源地でブナ林の面積としては全国8位にもなっている。
●東京都のヒメオオ生息分布域として■西多摩郡奥多摩町日原天祖山及び日原林道~雲取山■西多摩郡奥多摩町河内三頭山(桧原都民の森)となる。東京都のブナ林としては■八王子市高尾町高尾山もあるが標高的には生息が難しいと感じる。■大島町三原山(標高764m)は標本があるが無理と思う。
●東京都ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★東京都の分布域として日原天祖山として紹介している(1987/03月刊むし193) ★国立科学博物館において「伊豆大島(伊豆七島未記録)、13-Ⅷ-1950、1♀、小林峰生採集」のラベルりヒメオオ♀の標本が保管されている(1987/03月刊むし193)★ヒメオオ生息地:東京都(昆虫フィールド49)
 
千葉県ヒメオオ
●千葉県においてはヒメオオの生息は確認されておらず、生息不可と思われる。
●千葉県での最高峰■南房総市丸山平塚/鴨川市吉尾平塚に位置する愛宕山408mはヒメオオの生息環境とは掛け離れており、現地確認もしたが植樹層も違う。千葉県におけるブナは君津の東大千葉演習林内に保存樹としてイヌブナが4本あるだけで、個人的意見として千葉県にはヒメオオの生息はないと断定した。
 
神奈川県ヒメオオ
●神奈川県ヒメオオはレッドデータ対象外
●神奈川県のヒメオオの生息分布域として■相模原市津久井町鳥屋丹沢蛭ケ岳■秦野市戸川表丹沢ヤビツ峠~二ノ搭登山道■足柄下郡箱根町元箱根神山■足柄下郡箱根町元箱根周辺にて生息記録がある。また■足柄下郡箱根町仙石原箱根ポーラ美術館周辺のブナ林にも訪れたことがあるが、ここでのヒメオオの生息分布としては難しいと感じた。
●神奈川県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌抜粋・一部編集)
★1972年10月02日表丹沢ヤビツ峠~二ノ搭登山道標高700~800m付近において柴田充朗氏がヒメオオ♂の路上徘徊個体を採集したと報告がある(1982/01月刊むし131) ★神奈川県の分布域として丹沢蛭ケ岳として紹介している(1987/03月刊むし193) ★2003年04月29日足柄下郡箱根町神山において木崎庸雅氏がヒメオオ♂1と幼虫を採集したと報告している(2003/08月刊むし390)★ヒメオオ四季物語他(昆虫フィールド36/37/38/40/41/48)★日本ヒメオオ狩猟記(くわがたマガジン29)

■2003年12月08日に私も足柄下郡箱根町神山においてヒメオオの捕獲に成功している。

 

 
山梨県ヒメオオ
●山梨県のヒメオオの生息分布域として■甲州市塩山(旧:塩山市)上萩原大菩薩■甲州市塩山(旧:塩山市)上萩原砥山林道■甲州市塩山(旧:塩山市)上萩原日川林道■甲州市大和町(旧:東山梨郡大和村)木賊周辺■南アルプス市(旧:中巨摩郡芦安村)芦倉夜叉神峠■南巨摩郡増穂町櫛形山丸山林道■笛吹市(旧:東八代郡石和町)■笛吹市(旧:東八代郡御坂町)御坂峠■山梨市(旧:東山梨郡牧丘町)北原乙女高原■南都留郡鳴沢村富士山山麓■南都留郡鳴沢村富士林道■南巨摩郡身延町精進湖湖畔■南都留郡山中湖村周辺などに生息記録がある。
●山梨県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★1969年10月14日山梨県精進湖湖畔からパノラマ台登山道クリ雑木林にて伊藤淳氏が路上徘徊個体のヒメオオ♂を捕獲したと報告されている(月刊むし014) ★1981年09月26日に南都留郡富士林道のブナ朽木より神棒謙二氏がヒメオオを割り出した報告がある(1981/12月刊むし130)★1983年10月01日増穂町櫛形山丸山林道においてヤハズハンノキにてヒメオオ♀1の採集報告を武智昭一氏が報告されている(1983/12月刊むし154)★1991年度版日本ギネス個体において吉田賢治氏所有のヒメオオ♂58mmが記録更新をした。1990年07月に山梨県石和町にて採集された個体である(1991/06月刊むし244) ★山梨県の分布域として大菩薩、夜叉神峠として紹介している(1987/03月刊むし193)★1992年09月20日に塩山市砥山林道において三浦宏二氏によりクマイチゴより捕獲した報告がある(1994/06月刊むし280) ★1998年11月22日に御坂町御坂峠1000m付近のミズナラ立ち枯れより石橋浩二氏らが採集に成功されている。日川林道、乙女高原、富士山山麓の有名ポイント以外の地と報告されていた(1999/06月刊むし340)★ヒメオオ四季物語(虫フィールド35/37/38/39/46)
 
長野県ヒメオオ
●長野県指定:準絶滅危惧NT種
●長野県における高山系のクワガタの採集記録としては■松本市(旧:安曇村)島々谷■飯山市黒倉山■木曽郡南木曽町大平峠■北安曇郡小谷村鎌池■川上村■長野市(旧:鬼無里村)周辺奥裾花山岳■下高井郡山ノ内町志賀高原■上田市(旧:小県郡丸子町)広河原■木島平村秋山郷~奥志賀■南佐久郡南牧村八ヶ岳本沢などでルリ系クワガタの採集記録があり、ヒメオオの生息分布域の可能性はあると思われる。
●長野県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★長野県の分布域として戸隠山、志賀高原、松本市扉温泉、伊那市、下伊那郡南信濃村、南安曇郡中之湯として紹介している(1987/03月刊むし193)★園生智弘氏が高山クワガタさくさく採集記にて新潟・長野県ヒメオオ採集を紹介(2006/05くわがたマガジン28)★ヒメオオ四季物語(昆虫フィールド37/38/39)
 
新潟県ヒメオオ
●新潟県の分布域として■糸魚川市蓮華温泉■妙高市(旧:東頚城郡)上小沢黒倉岳■上越市(旧:東頚城郡安塚町)菱ケ岳■十日町市(旧:東頚城郡松之山町)松之山■長岡市(旧:栃尾市)守門岳■魚沼市(旧:守門村)守門岳■胎内市(旧:黒川村)胎内渓谷■新発田市小又沢■魚沼市(旧:入広瀬村)■魚沼市(旧:湯之谷村)奥只見丸山■妙高市(旧:妙高高原町/妙高村)妙高山系笹ケ峰■南魚沼郡湯沢町苗場山小松原・三国峠・小木沢・松手山などが生息分布域と思われる。
●新潟県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★新潟県の分布域として糸魚川市蓮華温泉、苗場山として紹介している(1987/03月刊むし193)★園生智弘氏が高山クワガタさくさく採集記にて新潟・長野県ヒメオオ採集を紹介(2006/05くわがたマガジン28)
 
静岡県ヒメオオ
●静岡県指定:環境指標種
●静岡県のヒメオオの生息分布域として■御殿場市/裾野市/富士市/富士市/富士宮市に跨る富士山山麓■榛原郡本川根本町(旧:榛原郡川根町)蕎麦粒山■静岡市葵区北部■賀茂郡東伊豆町天城万二郎岳■浜松市水窪(旧:磐田郡水窪町)周辺などが生息地と思われる。自身はまだ天城山にてヒメオオを採集していないので天城山は推測となる。
●静岡県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★静岡県の分布域として富士山、蕎麦粒山として紹介している(1987/03月刊むし193)★ヒメオオ四季物語他(昆虫フィールド41/42)★日本ヒメオオ狩猟記:静岡新産地(くわがたマガジン29)
 
愛知県ヒメオオ
●愛知県指定:絶滅危惧1B種
●愛知県においては■北設楽郡豊根村茶臼山と■北設楽郡設楽町面ノ木峠にて採集記録があるが面ノ木峠は昆虫採集が禁止されている。他にも生息地域は確認しているが産地保護の観点から未公開とします。
★2003年07月頃クワ友さんの瓶屋さんが自販機の前にてヒメオオ♀とその数日後外灯下にてヒメオオ♀を捕獲している。また標高800m付近のブナもないヤナギが少しあるポイントにてやはりクワ友さんのAlpineさんが灯火にてヒメオオ♂をこの前後に捕獲されているようである。
●愛知県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★ヒメオオ四季物語他(昆虫フィールド42/46)★日本ヒメオオ狩猟記:愛知県(くわがたマガジン32)
 
三重県ヒメオオ
●三重県のヒメオオの生息分布域として■多気郡大台町(旧:多気郡宮川村)大杉谷・父ケ谷となっている。他に■津市美杉町(旧:一志郡美杉村)周辺■松阪市(旧:飯南郡)飯高町蓮池木屋山■松阪市(旧:飯南郡)飯高町宮ノ谷■松阪市(旧:飯南郡)飯高町舟戸高見山■三重郡菰野町菰野御在所山などもヒメオオ生息の可能性があると思われる。
●三重県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★三重県の分布域として父ケ谷として紹介している(1987/03月刊むし193)★ヒメオオ四季物語(昆虫フィールド42)
 
岐阜県ヒメオオ
●岐阜県はブナの植生として日本海側ブナ帯と太平洋・内陸部ブナ帯さらに近畿~中国地方にかけてのブナ帯とが混ざり合う地域であり、ブナ以外の日本における植樹層がもっとも多い地域のようである。朝鮮半島のブナ科の植物を探していたらモンゴリナラと言うブナ科があり、国内では岐阜県に自生している。植物が豊富であり、関西方面の地域では多産地になると思われる。また全体的なイメージであるが大型個体が多いのと大アゴの根部が極太の個体が多いのも特徴と感じている。
●岐阜県のヒメオオの生息分布域は■中津川市中津川恵那山■飛騨市河合町(旧:吉城郡河合村)天生籾糠山付近■飛騨市宮川町(旧:吉城郡宮川村)周辺■下呂市萩原町山之口(旧:益田郡馬瀬村)川上岳付近■高山市清見町(旧:大野郡清見村)周辺■高山市荘川町(旧:大野郡荘川村)周辺■大野郡白川村周辺■本巣市梶尾大河原能郷白山周辺などがある。
●岐阜県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★1998年08月22日に中津川市恵那山付近で1♂。同月23日に河合村籾糠山付近にて1♂。09月18日に馬瀬村川上岳付近で1♂1♀を標高700m付近の川沿いのヤナギにて川原龍造氏が採集報告をされてます(1999/06月刊むし340)★ヒメオオ四季物語(昆虫フィールド45)
 
富山県ヒメオオ
●富山県指定:絶滅危惧Ⅱ種指定(危急種)
●富山県のヒメオオの生息分布域として■富山市亀谷(旧:上新川郡大山町)周辺■南砺市(旧:東砥波郡)利賀村周辺■富山市八尾町金剛堂山周辺などが有力である。また■中新川郡立山町周辺の立山連峰一帯にも生息していると思われるが採集禁止区域が多く、生息情報の確認が情報不足となっている。富山県東部にて採集記録があるとなっていた。
 
石川県ヒメオオ
●石川県ヒメオオは多産地個体かと考えていたが、私自身が現地調査を行なった感想としては決して多産地ではないと感じた。ピンポイントでの多産地はあるものの、全体で考えれば限られた狭い範囲であり県全体で考えれば生息数は決して多いものではないと感じた。
●石川県のヒメオオの生息分布域として■白山市白峰(旧:石川郡白峰村)白山・別当山・赤兎山周辺がメインと思われ■小松市新保町大日山なども可能性があると思われる。
 
福井県ヒメオオ
●福井県ヒメオオは個体数が激減しているようである。
●高山系のクワガタの採集記録としては越前町(旧:朝日町)越知山・同山花立峠、越前町(旧:織田町)六所山、福井市上一光町国見岳などではルリ系の採集記録があるが、ヒメオオとなると可能性は少ないと思われる。白山周辺の■大野市(旧:大野市/和泉村)仏原荒島岳■大野市(旧:大野市/和泉村)上打波赤兎山■大野市(旧:大野市/和泉村)南六呂師保月山周辺がやはり中心になると思われる。また■敦賀市金山野坂岳■小浜市上根来百里ケ岳周辺■大飯郡おおい町(旧:名田庄村/大飯町)八ケ峰付近も生息分布域の可能性はある。

 

 

奈良県ヒメオオ
●奈良県のヒメオオの生息分布域として■御所市鴨神金剛山■御所市櫛羅大和葛城山■吉野郡上北山村大台ケ原山■吉野郡川上村瀬戸池木屋山■吉野郡十津川村大日岳■吉野郡十津川村釈迦ケ岳■吉野郡十津川村孔雀岳■吉野郡天川村 弥山などに生息記録があるようだ。
●奈良県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★奈良県の分布域として大台ケ原山、金剛山として紹介している(1987/03月刊むし193)★金子龍二氏による大日岳ヒメオオ採集記を報告(2007/01くわがたマガジン32)
 
和歌山県ヒメオオ
●和歌山県のヒメオオの生息分布域として■田辺市(旧:日高郡)龍神村龍神護摩壇山■紀の川市(旧:那賀郡粉河町)切畑和泉葛城山に生息記録がある。
●和歌山県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★和歌山県の分布域として護摩壇として紹介している(1987/12月刊むし202)★日本ヒメオオ狩猟記④(くわがたマガジン33)
 
滋賀県ヒメオオ
●滋賀県指定:要注目種
●滋賀県においてのヒメオオ生息分布域としては採集記録が少なく推測の範囲での記載となる。可能性のある生息域は■高島市朽木(旧:高島郡朽木村)生杉~三国峠■高島市朽木(旧:高島郡朽木村)蛇谷ケ峰■高島市朽木(旧:高島郡朽木村)白倉岳■高島市朽木(旧:高島郡朽木村百里ケ岳■大津市北比良武奈ケ岳■伊香郡余呉町横山岳■米原市(旧:坂田郡伊吹村)大久保伊吹山■蒲生郡日野町北畑綿向山■東近江市(旧:神崎郡永源寺町)茨川町藤原岳■甲賀市(旧:甲賀郡)土山町大河原鎌ケ岳などにブナ林がありヒメオオの生息の可能性がある。
●滋賀県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★日本ヒメオオ狩猟記:滋賀県(くわがたマガジン32)
 
京都府ヒメオオ
●京都府指定:絶滅危惧1A種(絶滅寸前種)
●京都府におけるヒメオオの生息が確認されている分布域としては■南丹市(旧:北桑田郡)美山町芦生~三国峠一帯と■南丹市(旧:北桑田郡)美山町頭巾山のみであるが、他にヒメオオの生息可能性のある山として■京都市左京区花脊原地町峰床山■福知山市大江町(旧:加佐郡大江町)北原大江山■南丹市(旧:北桑田郡)美山町八ケ峰周辺などにブナ林がある。但しいずれも標高としては800~1000m程度の低山の為、難しさも感じる。
●京都府ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★京都府北桑田郡芦生にて1984年05月05日に杉田守輝氏がブナの立ち枯れより幼虫と新成虫♂1を採集したと報告している(1987/12月刊むし202)★金子龍二氏が京都美山町ヒメオオ採集記を報告(2006/05くわがたマガジン28)★ヒメオオ四季物語(昆虫フィールド42)★日本ヒメオオ狩猟記:京都府(くわがたマガジン32)
 
大阪府ヒメオオ
●大阪府指定:準絶滅危惧NT種
●大阪府のヒメオオ生息分布域として■南河内郡千早赤坂村千早金剛山■南河内郡千早赤坂村水分大和葛城山■岸和田市大沢町和泉葛城山と考えられる。金剛山と和泉葛城山とからは採集記録がある。■豊能郡豊能町川尻妙見山にもブナ林はあるがヒメオオの生息は難しい感じである。
●大阪府ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★大阪府の分布域として金剛山として紹介している(1987/12月刊むし202) *ただし金剛山は(1987/03月刊むし193)において奈良県の分布域として紹介されている。この金剛山は奈良県と大阪府の府県境に位置する山である
★金子龍二氏が幻の大阪産ヒメオオ採集記・金剛山(2005/04くわがたマガジン22)★金子龍二氏が大阪産ヒメオオ採集記・和泉葛城山(2006/01くわがたマガジン26)★日本ヒメオオ狩猟記④(くわがたマガジン33)
 
兵庫県ヒメオオ
●兵庫県指定:準絶滅危惧種
●兵庫県のヒメオオの生息分布域として■養父市(旧:養父郡大屋町/同郡関宮町)福定氷ノ山■美方郡新温泉町(旧:美方郡温泉町)岸田扇ノ山に生息記録がある。
●兵庫県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌抜粋・一部編集)
★兵庫県の分布域として氷ノ山、扇ノ山として紹介している(1987/03月刊むし193)★藤井弘氏が兵庫県産ヒメオオ♂外脛節外棘について報告された(2005/02くわがたマガジン21)

 

鳥取県ヒメオオ
●鳥取県のヒメオオの生息分布域として■鳥取市(旧:八頭郡)佐治町尾際高鉢山■八頭郡若桜町大字諸鹿/八頭郡八頭町(旧:八頭郡八東町)姫路/鳥取市(旧:岩美郡)国府町上地に跨る扇ノ山■八頭郡若桜町大字つく米氷ノ山においては生息記録がある。また■西伯郡大山町大山にもブナ林がありヒメオオの生息の可能性がある。
●鳥取県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌抜粋・一部編集)
★鳥取県の分布域として八頭郡高鉢山として紹介している(1987/03月刊むし193)

 
島根県ヒメオオ
●島根県指定:要注意種
●島根県のヒメオオ生息分布域として■仁多郡奥出雲町(旧:仁多郡仁多町)大馬木烏帽子山(比婆山系)■仁多郡奥出雲町(旧:仁多郡仁多町)大馬木吾妻山(比婆山系))■仁多郡奥出雲町(旧:仁多郡仁多町)上阿井猿政山■飯石郡飯南町(旧:飯石郡赤来町)頓原大万木山■益田市(旧:美濃郡)匹見町道川恐羅漢山などの中国中央山地がメインとなると思われる。1934年に隠岐郡隠岐の島町島後にてヒメクワガタ?として採集記録があるが大満寺山608mの標高しかない山でありヒメオオとの生息記録としては考えられない。
 
岡山県ヒメオオ
●岡山県におけるヒメオオの採集記録は殆ど無く幻のクワガタとなっている。
●岡山県のヒメオオの生息分布域としては情報が少ないこともあり憶測となるが中国中央山地1000m付近の山々に生息の可能性が高いと思われる。残念ながら生息確認がなされてないので特定できないが以下のような山がある。ただブナ林を全て確認してないのでブナ林が無い山も含まれてると思うが自力で確認し探してみたいと思っている。■美作市東粟倉後山■苫田郡鏡野町三十人ケ岳■苫田郡鏡野町花知ケ仙■苫田郡鏡野町角ケ山■苫田郡鏡野町泉山■苫田郡鏡野町三国山■苫田郡鏡野町人形仙■苫田郡鏡野町不留山■苫田郡鏡野町大空山■真庭市蒜山津黒山■真庭市蒜山■真庭市入道山■真庭市三平山■真庭市耳スエ山■真庭郡新庄村金ケ谷山■真庭郡新庄村毛無山■真庭郡新庄村笠杖山■新見市二子山■新見市雌山■新見市雄山などがあった。
*平成合併後市町村名のみ(旧:市町村名省略)
 
広島県ヒメオオ
●広島県ヒメオオを採集した採集者の報告に九州ヒメオオの特徴に似た個体が採集されたという報告があり広島県辺りまで九州ヒメオオの生息があるのか考えられた。その中に面白い事例を発見した。九州ヒメオオの♂♀とも後脛節に外棘があるが、本州ヒメオオの♂に限って同箇所に外棘の無い個体と有る個体がいる。本州ヒメオオの♀には全て外棘があるのだが、その疑問点を気付かせるキッカケがこの広島ヒメオオの情報からであった。私はヒメオオ北上説を仮説として発表した。(詳しくは昆虫フィールドNO38を御覧下さい)
●広島県のヒメオオの生息分布域として■庄原市(旧:比婆郡)比和町比婆山■庄原市(旧:比婆郡)比和町吾妻山■庄原市(旧:比婆郡)比和町烏帽子山■庄原市(旧:比婆郡)西城町油木竜王山■庄原市(旧:比婆郡)高野町猿政山■山県郡北広島町(旧:山県郡芸北町)臥龍山■廿日市市吉和(旧:佐伯郡吉和村)恐羅漢山周辺などに生息記録がある。
 
山口県ヒメオオ
●山口県のレッドデータにはオオクワが絶滅危惧1A類/ルリクワガタとマメクワガタが準絶滅危惧種に指定されているが、ヒメオオは対象外となっている。対象外=沢山居ると言うことではない。山口県だけではなくヒメオオの希少産地の多くが絶滅危惧種の対象外となっている地域・県が多い。ヒメオオの生息自体知らないのではないのか?と思ってしまうぐらいである。山口県のヒメオオは珍しいと思うのであるのだが・・・・
●山口県のヒメオオの生息分布域としては基礎データとなる採集記録の情報がほとんどないので可能性からの憶測となるが■周南市(旧:都濃郡鹿野町)大瀬萌ケ岳■岩国市(旧:玖珂郡)錦町宇佐寂地山~広島県廿日市市吉和冠山周辺■岩国市(旧:玖珂郡)錦町宇佐羅漢山周辺かと考えられる。
 
香川県ヒメオオ
●香川県ヒメオオの生息記録は私自身が2005.04.30■高松市塩江町上西大滝山にて材割り採集した幼虫がヒメオオとして羽化し確認した。その後同地において私が採集する数年前にヒメオオの路上徘徊個体の♀を採ったと言う瀬戸内海の昆虫同行会の報告があったを知ったが、香川県ヒメオオ♂♀ペアの記録としては初めてのようだった。更に私の採集の後となるがやはり同地において大阪の金子氏もヒメオオの幼虫を採集され羽化に成功したという報告をも入手した。香川県ヒメオオの採集記録及び生息記録としては他の情報・報告は聞いていない。
 

徳島県ヒメオオ

●徳島県のヒメオオの生息分布域として■美馬郡つるぎ町(旧:美馬郡一字村)/三好市東祖谷(旧:三好郡東祖谷山村)菅生周辺の剣山がメインとなるが■三好市東祖谷(旧:三好郡東祖谷山村)周辺の別ポイントにも生息地を確認できている。但し産地保護の為に未公開とします。
●徳島県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌抜粋・一部編集)
★徳島県の分布域として剣山として紹介している(1987/03月刊むし193)
 
愛媛県ヒメオオ
●愛媛県のヒメオオの生息分布域として■西条市(旧:周桑郡)小松町石鎚石鎚山■今治市(旧:越智郡)玉川町楢原山に生息記録がある。また私自身は■南宇和郡愛南町(旧:一本松町)正木篠山には訪れたが生息の可能性はないと思われた。別の生息域として可能性があるのは■宇和島市野川三本杭周辺及び■喜多郡内子町中川大川嶺周辺も可能性が高いと思われる。
●愛媛県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌抜粋・一部編集)
★愛媛県の分布域として石鎚山として紹介している(1987/03月刊むし193) ★1989年06月25日越智郡玉川町楢原山1000mのブナ倒木にて友近裕識氏が採集したと報告がある(1994/06月刊むし280★日本ヒメオオ狩猟記・愛媛県(2007/08くわがたマガジン36)
 
高知県ヒメオオ
●高知県指定:準絶滅危惧NT種
●高知県のヒメオオの生息分布域として■四万十市(旧:幡多郡)西土佐黒尊■高岡郡津野町(旧:東津野村)芳生野丙天狗高原■長岡郡大豊町庵谷梶ケ森などに生息記録があるようだ。

 

福岡県ヒメオオ
●福岡県のヒメオオの生息分布域として■田川郡添田町英彦山■筑上郡筑上町(旧:筑城町)経読林道■豊前市大字求菩提犬ケ岳など大分県境がメインとなっている。
●福岡県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌抜粋・一部編集)
★福岡県の分布域として英彦山として紹介している(1987/03月刊むし193) ★1983年04月17日英彦山山頂付近の太いブナの倒木よりヒメオオ2♀を藤田宏氏が割り出したと報告(1987/03月刊むし193)★1996年07月27日と09月11日に小林修司氏らが英彦山系筑上郡筑城町経読林道にてヒメオオの採集報告をされている(1997/07月刊むし316)
 
大分県ヒメオオ
●大分県のヒメオオの生息分布域として■由布市(旧:大分郡)庄内町阿蘇野黒岳■中津市(旧:下毛郡)山国町英彦山■日田市前津江町(旧:日田郡前津江村)大野釈迦ケ岳に生息記録がある。
●大分県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌抜粋・一部編集)
★1997年09月29日に小林修司氏が大分郡庄内町黒岳登山口より30分の所にてブナ立ち枯れよりヒメオオ幼虫の採集報告をされている(1998/07月刊むし328)
 
佐賀県ヒメオオ
●佐賀県ヒメオオは現在は生息しているもののほとんど採集記録が無い、本日2007.04.08に九州のヒメオオ採集のプロから連絡があり佐賀県ヒメオオを捕獲したと言う情報を頂き分けて貰うこととなった。仔細産地は記入しないが・・・過去の情報では多良岳にて25年ぐらい前に採集情報があることと、鳥栖地方での採集記録があったと言う情報もぐらいしかない。鳥栖地方だと脊振山~九千部山周辺であろうか?●佐賀県ヒメオオの生息可能性があるとしたら■藤津郡太良町多良岳■西松浦郡有田町金山■鳥栖市河内町九千部山■神埼市(旧:神埼郡)脊振町服巻脊振山■佐賀市(旧:佐賀郡)富士町大字上合瀬井原山などが可能性があると思われる。今回の個体の産地は内緒とした。
 
長崎県ヒメオオ
●長崎県においてはヒメオオの採集記録はほとんど無かったが、オニクワの材割り採集に行った方が割り出した不明幼虫がヒメオオとして羽化した(画像個体)。 そのぐらい希少採集産地が長崎県である。
●長崎県におけるヒメオオの生息分布域としては■雲仙市小浜町雲仙周辺において棲息確認がされたが産地保護の為、仔細は未公開にしております。
 
熊本県ヒメオオ
●熊本県のヒメオオの生息分布域として■上益城郡山都町(旧:上益城郡清和村)椎矢峠■八代市(旧:八代郡)泉町樅木国見岳■八代市(旧:八代郡)泉町樅木烏帽子岳■球磨郡水上村湯山市房山■球磨郡あさぎり町白髪岳などが生息域と思われる。また■阿蘇市において採集されたヒメオオの標本を私は所有している。阿蘇市産ヒメオオは採集記録も無かったと思われるので生息域確認と共に貴重な標本かと思っている。
●熊本県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌抜粋・一部編集)
★熊本県の分布域として椎矢峠、白鳥山として紹介している(1987/03月刊むし193) ★1986秋に足立一夫氏が熊本県椎矢峠と宮崎県白岩山においてノリウツギ及びツル性の植物の汁を吸っていたのを発見報告されている(1987/03月刊むし193)★足立一夫氏は熊本県三方山においてツル・ノリウツギ・クサギ・クマイチゴ・クマノミズキ・ミズキにて採集できたことを報告している。また国見岳はヤマヤナギ・ノリウツギ・ツル・クサギ・ミズメにて、また白鳥山は三方山と同じ木に更にタラ・ヤマヤナギ・ミツバウツギの9種にて採れたと報告している(1989/06月刊むし215)
 
宮崎県ヒメオオ
●宮崎県指定:準絶滅危惧NT種
●宮崎県のヒメオオの生息分布域として■東臼杵郡椎葉村不土野白岩山■東臼杵郡椎葉村不土野国見岳■東臼杵郡美郷町南郷区■東臼杵郡美郷町南郷区上渡川樫葉谷■東臼杵郡諸塚村七ツ山諸塚山■児湯郡西米良村上米良市房山■西臼杵郡五ケ瀬町鞍岡白岩山■延岡市(旧:東臼杵郡)北方町上鹿川大崩山周辺などに生息記録がある。他にも生息域があるが産地保護の為に未公開としてます。
●宮崎県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌抜粋・一部編集)
★宮崎県の分布域として白岩山、南郷村、樫葉谷として紹介している(1987/03月刊むし193) ★1986秋に足立一夫氏が白岩山及び熊本県の椎矢峠においてノリウツギ及びツル性の植物の汁を吸っていたのを発見報告されている(1987/03月刊むし193) ★足立一夫氏は白岩山においてツル・ノリウツギ・タラにて採集できたことと逆にヤマヤナギその他ではルッキングできなかったことを報告している(1989/06月刊むし215)
 
鹿児島県ヒメオオ
鹿児島県ヒメオオの生息確認は2007.06.24に確認できた。私が2006.11.04に採集した個体が羽化し確定できた。過去ヒメオオの南限は熊本県南部とされていたが鹿児島県ヒメオオの羽化により南限の更新ができたと思われる。2007.07.29鹿児島県ヒメオオ♀が羽化した。
■薩摩郡さつま町泊野紫尾山■姶良郡湧水町木場栗野岳■霧島市牧園町高千穂周辺■垂水市新御堂高隅山系周辺■霧島市、湧水町にまたがる霧島山系にブナ林があるが、産地仔細は産地荒廃保護の為、伏せることにする。
 
沖縄県
●沖縄県においてはヒメオオの生息痕跡は無い。生息不可と思われる。
 

 

ヒメオオ生息概要 亜種九州ヒメオオ

福岡県ヒメオオ
●福岡県のヒメオオの生息分布域として■田川郡添田町英彦山■筑上郡筑上町(旧:筑城町)経読林道■豊前市大字求菩提犬ケ岳など大分県境がメインとなっている。
 
●福岡県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌抜粋・一部編集)
★福岡県の分布域として英彦山として紹介している(1987/03月刊むし193) ★1983年04月17日英彦山山頂付近の太いブナの倒木よりヒメオオ2♀を藤田宏氏が割り出したと報告(1987/03月刊むし193)★1996年07月27日と09月11日に小林修司氏らが英彦山系筑上郡筑城町経読林道にてヒメオオの採集報告をされている(1997/07月刊むし316)
 
 
大分県ヒメオオ
●大分県のヒメオオの生息分布域として■由布市(旧:大分郡)庄内町阿蘇野黒岳■中津市(旧:下毛郡)山国町英彦山■日田市前津江町(旧:日田郡前津江村)大野釈迦ケ岳に生息記録がある。
●大分県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌抜粋・一部編集)
★1997年09月29日に小林修司氏が大分郡庄内町黒岳登山口より30分の所にてブナ立ち枯れよりヒメオオ幼虫の採集報告をされている(1998/07月刊むし328)
 
 
佐賀県ヒメオオ
●佐賀県ヒメオオは現在は生息しているもののほとんど採集記録が無い、本日2007.04.08に九州のヒメオオ採集のプロから連絡があり佐賀県ヒメオオを捕獲したと言う情報を頂き分けて貰うこととなった。仔細産地は記入しないが・・・過去の情報では多良岳にて25年ぐらい前に採集情報があることと、鳥栖地方での採集記録があったと言う情報もぐらいしかない。鳥栖地方だと脊振山~九千部山周辺であろうか?●佐賀県ヒメオオの生息可能性があるとしたら■藤津郡太良町多良岳■西松浦郡有田町金山■鳥栖市河内町九千部山■神埼市(旧:神埼郡)脊振町服巻脊振山■佐賀市(旧:佐賀郡)富士町大字上合瀬井原山などが可能性があると思われる。今回の個体の産地は内緒とした。
 
 
長崎県ヒメオオ
●長崎県においてはヒメオオの採集記録はほとんど無かったが、オニクワの材割り採集に行った方が割り出した不明幼虫がヒメオオとして羽化した(画像個体)。 そのぐらい希少採集産地が長崎県である。
●長崎県におけるヒメオオの生息分布域としては■雲仙市小浜町雲仙周辺において棲息確認がされたが産地保護の為、仔細は未公開にしております。
 
熊本県ヒメオオ
●熊本県のヒメオオの生息分布域として■上益城郡山都町(旧:上益城郡清和村)椎矢峠■八代市(旧:八代郡)泉町樅木国見岳■八代市(旧:八代郡)泉町樅木烏帽子岳■球磨郡水上村湯山市房山■球磨郡あさぎり町白髪岳などが生息域と思われる。また■阿蘇市において採集されたヒメオオの標本を私は所有している。阿蘇市産ヒメオオは採集記録も無かったと思われるので生息域確認と共に貴重な標本かと思っている。
●熊本県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌抜粋・一部編集)
★熊本県の分布域として椎矢峠、白鳥山として紹介している(1987/03月刊むし193) ★1986秋に足立一夫氏が熊本県椎矢峠と宮崎県白岩山においてノリウツギ及びツル性の植物の汁を吸っていたのを発見報告されている(1987/03月刊むし193)★足立一夫氏は熊本県三方山においてツル・ノリウツギ・クサギ・クマイチゴ・クマノミズキ・ミズキにて採集できたことを報告している。また国見岳はヤマヤナギ・ノリウツギ・ツル・クサギ・ミズメにて、また白鳥山は三方山と同じ木に更にタラ・ヤマヤナギ・ミツバウツギの9種にて採れたと報告している(1989/06月刊むし215)
 
宮崎県ヒメオオ
●宮崎県指定:準絶滅危惧NT種
●宮崎県のヒメオオの生息分布域として■東臼杵郡椎葉村不土野白岩山■東臼杵郡椎葉村不土野国見岳■東臼杵郡美郷町南郷区■東臼杵郡美郷町南郷区上渡川樫葉谷■東臼杵郡諸塚村七ツ山諸塚山■児湯郡西米良村上米良市房山■西臼杵郡五ケ瀬町鞍岡白岩山■延岡市(旧:東臼杵郡)北方町上鹿川大崩山周辺などに生息記録がある。他にも生息域があるが産地保護の為に未公開としてます。
●宮崎県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌抜粋・一部編集)
★宮崎県の分布域として白岩山、南郷村、樫葉谷として紹介している(1987/03月刊むし193) ★1986秋に足立一夫氏が白岩山及び熊本県の椎矢峠においてノリウツギ及びツル性の植物の汁を吸っていたのを発見報告されている(1987/03月刊むし193) ★足立一夫氏は白岩山においてツル・ノリウツギ・タラにて採集できたことと逆にヤマヤナギその他ではルッキングできなかったことを報告している(1989/06月刊むし215)
 
鹿児島県ヒメオオ
鹿児島県ヒメオオの生息確認は2007.06.24に確認できた。私が2006.11.04に採集した個体が羽化し確定できた。過去ヒメオオの南限は熊本県南部とされていたが鹿児島県ヒメオオの羽化により南限の更新ができたと思われる。2007.07.29鹿児島県ヒメオオ♀が羽化した。
 
■薩摩郡さつま町泊野紫尾山■姶良郡湧水町木場栗野岳■霧島市牧園町高千穂周辺■垂水市新御堂高隅山系周辺などにブナ林があり、産地仔細は産地荒廃保護の為、伏せることにする。
 
 
沖縄県
●沖縄県においてはヒメオオの生息痕跡は無い。生息不可と思われる。
 
 

ヒメオオ生息概要 中国・四国ヒメオオ

鳥取県ヒメオオ
●鳥取県のヒメオオの生息分布域として■鳥取市(旧:八頭郡)佐治町尾際高鉢山■八頭郡若桜町大字諸鹿/八頭郡八頭町(旧:八頭郡八東町)姫路/鳥取市(旧:岩美郡)国府町上地に跨る扇ノ山■八頭郡若桜町大字つく米氷ノ山においては生息記録がある。また■西伯郡大山町大山にもブナ林がありヒメオオの生息の可能性がある。

●鳥取県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌抜粋・一部編集)
★鳥取県の分布域として八頭郡高鉢山として紹介している(1987/03月刊むし193)


島根県ヒメオオ
●島根県指定:要注意種
●島根県のヒメオオ生息分布域として■仁多郡奥出雲町(旧:仁多郡仁多町)大馬木烏帽子山(比婆山系)■仁多郡奥出雲町(旧:仁多郡仁多町)大馬木吾妻山(比婆山系))■仁多郡奥出雲町(旧:仁多郡仁多町)上阿井猿政山■飯石郡飯南町(旧:飯石郡赤来町)頓原大万木山■益田市(旧:美濃郡)匹見町道川恐羅漢山などの中国中央山地がメインとなると思われる。1934年に隠岐郡隠岐の島町島後にてヒメクワガタ?として採集記録があるが大満寺山608mの標高しかない山でありヒメオオとの生息記録としては考えられない。


岡山県ヒメオオ
●岡山県におけるヒメオオの採集記録は殆ど無く幻のクワガタとなっている。
●岡山県のヒメオオの生息分布域としては情報が少ないこともあり憶測となるが中国中央山地1000m付近の山々に生息の可能性が高いと思われる。残念ながら生息確認がなされてないので特定できないが以下のような山がある。ただブナ林を全て確認してないのでブナ林が無い山も含まれてると思うが自力で確認し探してみたいと思っている。■美作市東粟倉後山■苫田郡鏡野町三十人ケ岳■苫田郡鏡野町花知ケ仙■苫田郡鏡野町角ケ山■苫田郡鏡野町泉山■苫田郡鏡野町三国山■苫田郡鏡野町人形仙■苫田郡鏡野町不留山■苫田郡鏡野町大空山■真庭市蒜山津黒山■真庭市蒜山■真庭市入道山■真庭市三平山■真庭市耳スエ山■真庭郡新庄村金ケ谷山■真庭郡新庄村毛無山■真庭郡新庄村笠杖山■新見市二子山■新見市雌山■新見市雄山などがあった。
*平成合併後市町村名のみ(旧:市町村名省略)


広島県ヒメオオ
●広島県ヒメオオを採集した採集者の報告に九州ヒメオオの特徴に似た個体が採集されたという報告があり広島県辺りまで九州ヒメオオの生息があるのか考えられた。その中に面白い事例を発見した。九州ヒメオオの♂♀とも後脛節に外棘があるが、本州ヒメオオの♂に限って同箇所に外棘の無い個体と有る個体がいる。本州ヒメオオの♀には全て外棘があるのだが、その疑問点を気付かせるキッカケがこの広島ヒメオオの情報からであった。私はヒメオオ北上説を仮説として発表した。(詳しくは昆虫フィールドNO38を御覧下さい)
●広島県のヒメオオの生息分布域として■庄原市(旧:比婆郡)比和町比婆山■庄原市(旧:比婆郡)比和町吾妻山■庄原市(旧:比婆郡)比和町烏帽子山■庄原市(旧:比婆郡)西城町油木竜王山■庄原市(旧:比婆郡)高野町猿政山■山県郡北広島町(旧:山県郡芸北町)臥龍山■廿日市市吉和(旧:佐伯郡吉和村)恐羅漢山周辺などに生息記録がある。


山口県ヒメオオ
●山口県のレッドデータにはオオクワが絶滅危惧1A類/ルリクワガタとマメクワガタが準絶滅危惧種に指定されているが、ヒメオオは対象外となっている。対象外=沢山居ると言うことではない。山口県だけではなくヒメオオの希少産地の多くが絶滅危惧種の対象外となっている地域・県が多い。ヒメオオの生息自体知らないのではないのか?と思ってしまうぐらいである。山口県のヒメオオは珍しいと思うのであるのだが・・・・
●山口県のヒメオオの生息分布域としては基礎データとなる採集記録の情報がほとんどないので可能性からの憶測となるが■周南市(旧:都濃郡鹿野町)大瀬萌ケ岳■岩国市(旧:玖珂郡)錦町宇佐寂地山~広島県廿日市市吉和冠山周辺■岩国市(旧:玖珂郡)錦町宇佐羅漢山周辺かと考えられる。


香川県ヒメオオ
●香川県ヒメオオの生息記録は私自身が2005.04.30■高松市塩江町上西大滝山にて材割り採集した幼虫がヒメオオとして羽化し確認した。その後同地において私が採集する数年前にヒメオオの路上徘徊個体の♀を採ったと言う瀬戸内海の昆虫同行会の報告があったを知ったが、香川県ヒメオオ♂♀ペアの記録としては初めてのようだった。更に私の採集の後となるがやはり同地において大阪の金子氏もヒメオオの幼虫を採集され羽化に成功したという報告をも入手した。香川県ヒメオオの採集記録及び生息記録としては他の情報・報告は聞いていない。

徳島県ヒメオオ

●徳島県のヒメオオの生息分布域として■美馬郡つるぎ町(旧:美馬郡一字村)/三好市東祖谷(旧:三好郡東祖谷山村)菅生周辺の剣山がメインとなるが■三好市東祖谷(旧:三好郡東祖谷山村)周辺の別ポイントにも生息地を確認できている。但し産地保護の為に未公開とします。
●徳島県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌抜粋・一部編集)
★徳島県の分布域として剣山として紹介している(1987/03月刊むし193)


愛媛県ヒメオオ
●愛媛県のヒメオオの生息分布域として■西条市(旧:周桑郡)小松町石鎚石鎚山■今治市(旧:越智郡)玉川町楢原山に生息記録がある。また私自身は■南宇和郡愛南町(旧:一本松町)正木篠山には訪れたが生息の可能性はないと思われた。別の生息域として可能性があるのは■宇和島市野川三本杭周辺及び■喜多郡内子町中川大川嶺周辺も可能性が高いと思われる。
●愛媛県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌抜粋・一部編集)
★愛媛県の分布域として石鎚山として紹介している(1987/03月刊むし193) ★1989年06月25日越智郡玉川町楢原山1000mのブナ倒木にて友近裕識氏が採集したと報告がある(1994/06月刊むし280★日本ヒメオオ狩猟記・愛媛県(2007/08くわがたマガジン36)


高知県ヒメオオ
●高知県指定:準絶滅危惧NT種
●高知県のヒメオオの生息分布域として■四万十市(旧:幡多郡)西土佐黒尊■高岡郡津野町(旧:東津野村)芳生野丙天狗高原■長岡郡大豊町庵谷梶ケ森などに生息記録があるようだ。







ヒメオオ生息概要 近畿・北陸ヒメオオ

富山県ヒメオオ

富山県指定:絶滅危惧Ⅱ種指定(危急種)

●富山県のヒメオオの生息分布域として■富山市亀谷(旧:上新川郡大山町)周辺■南砺市(旧:東砥波郡)利賀村周辺■富山市八尾町金剛堂山周辺などが有力である。また■中新川郡立山町周辺の立山連峰一帯にも生息していると思われるが採集禁止区域が多く、生息情報の確認が情報不足となっている。富山県東部にて採集記録があるとなっていた。

石川県ヒメオオ

●石川県ヒメオオは多産地個体かと考えていたが、私自身が現地調査を行なった感想としては決して多産地ではないと感じた。ピンポイントでの多産地はあるものの、全体で考えれば限られた狭い範囲であり県全体で考えれば生息数は決して多いものではないと感じた。

●石川県のヒメオオの生息分布域として■白山市白峰(旧:石川郡白峰村)白山・別当山・赤兎山周辺がメインと思われ■小松市新保町大日山なども可能性があると思われる。

福井県ヒメオオ

●福井県ヒメオオは個体数が激減しているようである。
●高山系のクワガタの採集記録としては越前町(旧:朝日町)越知山・同山花立峠、越前町(旧:織田町)六所山、福井市上一光町国見岳などではルリ系の採集記録があるが、ヒメオオとなると可能性は少ないと思われる。白山周辺の■大野市(旧:大野市/和泉村)仏原荒島岳■大野市(旧:大野市/和泉村)上打波赤兎山■大野市(旧:大野市/和泉村)南六呂師保月山周辺がやはり中心になると思われる。また■敦賀市金山野坂岳■小浜市上根来百里ケ岳周辺■大飯郡おおい町(旧:名田庄村/大飯町)八ケ峰付近も生息分布域の可能性はある。

三重県ヒメオオ

●三重県のヒメオオの生息分布域として■多気郡大台町(旧:多気郡宮川村)大杉谷・父ケ谷となっている。他に■津市美杉町(旧:一志郡美杉村)周辺■松阪市(旧:飯南郡)飯高町蓮池木屋山■松阪市(旧:飯南郡)飯高町宮ノ谷■松阪市(旧:飯南郡)飯高町舟戸高見山■三重郡菰野町菰野御在所山などもヒメオオ生息の可能性があると思われる。
●三重県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★三重県の分布域として父ケ谷として紹介している(1987/03月刊むし193)★ヒメオオ四季物語(昆虫フィールド42)
奈良県ヒメオオ
●奈良県のヒメオオの生息分布域として■御所市鴨神金剛山■御所市櫛羅大和葛城山■吉野郡上北山村大台ケ原山■吉野郡川上村瀬戸池木屋山■吉野郡十津川村大日岳■吉野郡十津川村釈迦ケ岳■吉野郡十津川村孔雀岳などに生息記録があるようだ。
 
●奈良県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★奈良県の分布域として大台ケ原山、金剛山として紹介している(1987/03月刊むし193)★金子龍二氏による大日岳ヒメオオ採集記を報告(2007/01くわがたマガジン32)
 
和歌山県ヒメオオ
●和歌山県のヒメオオの生息分布域として■田辺市(旧:日高郡)龍神村龍神護摩壇山■紀の川市(旧:那賀郡粉河町)切畑和泉葛城山に生息記録がある。
●和歌山県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★和歌山県の分布域として護摩壇として紹介している(1987/12月刊むし202)★日本ヒメオオ狩猟記④(くわがたマガジン33)
 
 
滋賀県ヒメオオ
●滋賀県指定:要注目種
●滋賀県においてのヒメオオ生息分布域としては採集記録が少なく推測の範囲での記載となる。可能性のある生息域は■高島市朽木(旧:高島郡朽木村)生杉~三国峠■高島市朽木(旧:高島郡朽木村)蛇谷ケ峰■高島市朽木(旧:高島郡朽木村)白倉岳■高島市朽木(旧:高島郡朽木村百里ケ岳■大津市北比良武奈ケ岳■伊香郡余呉町横山岳■米原市(旧:坂田郡伊吹村)大久保伊吹山■蒲生郡日野町北畑綿向山■東近江市(旧:神崎郡永源寺町)茨川町藤原岳■甲賀市(旧:甲賀郡)土山町大河原鎌ケ岳などにブナ林がありヒメオオの生息の可能性がある。
●滋賀県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★日本ヒメオオ狩猟記:滋賀県(くわがたマガジン32)
 
 
京都府ヒメオオ
●京都府指定:絶滅危惧1A種(絶滅寸前種)
●京都府におけるヒメオオの生息が確認されている分布域としては■南丹市(旧:北桑田郡)美山町芦生~三国峠一帯と■南丹市(旧:北桑田郡)美山町頭巾山のみであるが、他にヒメオオの生息可能性のある山として■京都市左京区花脊原地町峰床山■福知山市大江町(旧:加佐郡大江町)北原大江山■南丹市(旧:北桑田郡)美山町八ケ峰周辺などにブナ林がある。但しいずれも標高としては800~1000m程度の低山の為、難しさも感じる。
●京都府ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★京都府北桑田郡芦生にて1984年05月05日に杉田守輝氏がブナの立ち枯れより幼虫と新成虫♂1を採集したと報告している(1987/12月刊むし202)★金子龍二氏が京都美山町ヒメオオ採集記を報告(2006/05くわがたマガジン28)★ヒメオオ四季物語(昆虫フィールド42)★日本ヒメオオ狩猟記:京都府(くわがたマガジン32)
 
 
大阪府ヒメオオ
●大阪府指定:準絶滅危惧NT種
●大阪府のヒメオオ生息分布域として■南河内郡千早赤坂村千早金剛山■南河内郡千早赤坂村水分大和葛城山■岸和田市大沢町和泉葛城山と考えられる。金剛山と和泉葛城山とからは採集記録がある。■豊能郡豊能町川尻妙見山にもブナ林はあるがヒメオオの生息は難しい感じである。
●大阪府ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★大阪府の分布域として金剛山として紹介している(1987/12月刊むし202) *ただし金剛山は(1987/03月刊むし193)において奈良県の分布域として紹介されている。この金剛山は奈良県と大阪府の府県境に位置する山である
★金子龍二氏が幻の大阪産ヒメオオ採集記・金剛山(2005/04くわがたマガジン22)★金子龍二氏が大阪産ヒメオオ採集記・和泉葛城山(2006/01くわがたマガジン26)★日本ヒメオオ狩猟記④(くわがたマガジン33)
 
 
兵庫県ヒメオオ
●兵庫県指定:準絶滅危惧種
●兵庫県のヒメオオの生息分布域として■養父市(旧:養父郡大屋町/同郡関宮町)福定氷ノ山■美方郡新温泉町(旧:美方郡温泉町)岸田扇ノ山に生息記録がある。
●兵庫県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌抜粋・一部編集)
★兵庫県の分布域として氷ノ山、扇ノ山として紹介している(1987/03月刊むし193)★藤井弘氏が兵庫県産ヒメオオ♂外脛節外棘について報告された(2005/02くわがたマガジン21)

ヒメオオ生息概要 中部・東海ヒメオオ

山梨県ヒメオオ
●山梨県のヒメオオの生息分布域として■甲州市塩山(旧:塩山市)上萩原大菩薩■甲州市塩山(旧:塩山市)上萩原砥山林道■甲州市塩山(旧:塩山市)上萩原日川林道■甲州市大和町(旧:東山梨郡大和村)木賊周辺■南アルプス市(旧:中巨摩郡芦安村)芦倉夜叉神峠■南巨摩郡増穂町櫛形山丸山林道■笛吹市(旧:東八代郡石和町)■笛吹市(旧:東八代郡御坂町)御坂峠■山梨市(旧:東山梨郡牧丘町)北原乙女高原■南都留郡鳴沢村富士山山麓■南都留郡鳴沢村富士林道■南巨摩郡身延町精進湖湖畔■南都留郡山中湖村周辺などに生息記録がある。
 
●山梨県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★1969年10月14日山梨県精進湖湖畔からパノラマ台登山道クリ雑木林にて伊藤淳氏が路上徘徊個体のヒメオオ♂を捕獲したと報告されている(月刊むし014) ★1981年09月26日に南都留郡富士林道のブナ朽木より神棒謙二氏がヒメオオを割り出した報告がある(1981/12月刊むし130)★1983年10月01日増穂町櫛形山丸山林道においてヤハズハンノキにてヒメオオ♀1の採集報告を武智昭一氏が報告されている(1983/12月刊むし154)★1991年度版日本ギネス個体において吉田賢治氏所有のヒメオオ♂58mmが記録更新をした。1990年07月に山梨県石和町にて採集された個体である(1991/06月刊むし244) ★山梨県の分布域として大菩薩、夜叉神峠として紹介している(1987/03月刊むし193)★1992年09月20日に塩山市砥山林道において三浦宏二氏によりクマイチゴより捕獲した報告がある(1994/06月刊むし280) ★1998年11月22日に御坂町御坂峠1000m付近のミズナラ立ち枯れより石橋浩二氏らが採集に成功されている。日川林道、乙女高原、富士山山麓の有名ポイント以外の地と報告されていた(1999/06月刊むし340)★ヒメオオ四季物語(虫フィールド35/37/38/39/46)
 
長野県ヒメオオ
●長野県指定:準絶滅危惧NT種
●長野県における高山系のクワガタの採集記録としては■松本市(旧:安曇村)島々谷■飯山市黒倉山■木曽郡南木曽町大平峠■北安曇郡小谷村鎌池■川上村■長野市(旧:鬼無里村)周辺奥裾花山岳■下高井郡山ノ内町志賀高原■上田市(旧:小県郡丸子町)広河原■木島平村秋山郷~奥志賀■南佐久郡南牧村八ヶ岳本沢などでルリ系クワガタの採集記録があり、ヒメオオの生息分布域の可能性はあると思われる。
●長野県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★長野県の分布域として戸隠山、志賀高原、松本市扉温泉、伊那市、下伊那郡南信濃村、南安曇郡中之湯として紹介している(1987/03月刊むし193)★園生智弘氏が高山クワガタさくさく採集記にて新潟・長野県ヒメオオ採集を紹介(2006/05くわがたマガジン28)★ヒメオオ四季物語(昆虫フィールド37/38/39)
 
 
 
静岡県ヒメオオ
●静岡県指定:環境指標種

●静岡県のヒメオオの生息分布域として■御殿場市/裾野市/富士市/富士市/富士宮市に跨る富士山山麓■榛原郡本川根本町(旧:榛原郡川根町)蕎麦粒山■静岡市葵区北部■賀茂郡東伊豆町天城万二郎岳■浜松市水窪(旧:磐田郡水窪町)周辺などが生息地と思われる。自身はまだ天城山にてヒメオオを採集していないので天城山は推測となる。
 
●静岡県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★静岡県の分布域として富士山、蕎麦粒山として紹介している(1987/03月刊むし193)★ヒメオオ四季物語他(昆虫フィールド41/42)★日本ヒメオオ狩猟記:静岡新産地(くわがたマガジン29)
 
 
愛知県ヒメオオ
●愛知県指定:絶滅危惧1B種
●愛知県においては■北設楽郡豊根村茶臼山と■北設楽郡設楽町面ノ木峠にて採集記録があるが面ノ木峠は昆虫採集が禁止されている。他にも生息地域は確認しているが産地保護の観点から未公開とします。
★2003年07月頃クワ友さんの瓶屋さんが自販機の前にてヒメオオ♀とその数日後外灯下にてヒメオオ♀を捕獲している。また標高800m付近のブナもないヤナギが少しあるポイントにてやはりクワ友さんのAlpineさんが灯火にてヒメオオ♂をこの前後に捕獲されているようである。
●愛知県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★ヒメオオ四季物語他(昆虫フィールド42/46)★日本ヒメオオ狩猟記:愛知県(くわがたマガジン32)
 
岐阜県ヒメオオ
●岐阜県はブナの植生として日本海側ブナ帯と太平洋・内陸部ブナ帯さらに近畿~中国地方にかけてのブナ帯とが混ざり合う地域であり、ブナ以外の日本における植樹層がもっとも多い地域のようである。朝鮮半島のブナ科の植物を探していたらモンゴリナラと言うブナ科があり、国内では岐阜県に自生している。植物が豊富であり、関西方面の地域では多産地になると思われる。また全体的なイメージであるが大型個体が多いのと大アゴの根部が極太の個体が多いのも特徴と感じている。
●岐阜県のヒメオオの生息分布域は■中津川市中津川恵那山■飛騨市河合町(旧:吉城郡河合村)天生籾糠山付近■飛騨市宮川町(旧:吉城郡宮川村)周辺■下呂市萩原町山之口(旧:益田郡馬瀬村)川上岳付近■高山市清見町(旧:大野郡清見村)周辺■高山市荘川町(旧:大野郡荘川村)周辺■大野郡白川村周辺■本巣市梶尾大河原能郷白山周辺などがある。
●岐阜県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★1998年08月22日に中津川市恵那山付近で1♂。同月23日に河合村籾糠山付近にて1♂。09月18日に馬瀬村川上岳付近で1♂1♀を標高700m付近の川沿いのヤナギにて川原龍造氏が採集報告をされてます(1999/06月刊むし340)★ヒメオオ四季物語(昆虫フィールド45)
 

ヒメオオ生息概要 関東ヒメオオ

茨城県ヒメオオ
●茨城県においてはブナの棲息している山はあるものの、県全体で高標高の山が少なく、ヒメオオの生息数は極めて少ないと思われる。採集記録もほとんど無く幻のヒメオオとされている。
●茨城県のブナ林は■桜川市(旧:真壁郡真壁町)上小幡加波山■つくば市筑波山■常陸大田市(旧;久慈郡金砂郷町)上宮河内■大古町頃藤男体山と湯沢峡■大古町袋田奥久慈自然村■大古町上野宮八溝山■日立市(旧:多賀郡十王町)黒坂堅破山にある。ヒメオオが生息可能となる生息域であるが、ほとんど確認ができず幻のクワガタとなっている。
●茨城県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★日本ヒメオオ狩猟記:茨城県(くわがたマガジン30)
 
 
栃木県ヒメオオ
●栃木県指定:要注目種
●栃木県のヒメオオの分布域として■日光市川俣・奥鬼怒■日光市(旧:塩谷郡栗山村)■日光市湯元■日光市中宮仕祠・中禅寺湖以北■日光市湯西川温泉近郊などに生息分布域がある。
●栃木県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★栃木県の分布域として奥鬼怒、塩谷郡栗山村として紹介している(1987/03月刊むし193)★1883年George Lewis氏により中禅寺(栃木県)と蓴采沼(じゅんさいぬま)及び七飯(いずれも北海道渡島半島)の3ケ所で得られた6♂8♀の標本より新種発表した。1927年北海道定山渓での標本もヒメオオとされている(1987/03月刊むし193)★ヒメオオ四季物語他(昆虫フィールド37/38/44)★日本ヒメオオ狩猟記:栃木県(くわがたマガジン30)
 
 
群馬県ヒメオオ
●群馬県指定:絶滅危惧1B種
●群馬県の分布域として■利根郡みなかみ町(旧:利根郡水上町)武尊山■利根郡みなかみ町(旧:利根郡水上町)坤六峠■利根郡みなかみ町(旧:利根郡水上町)法師温泉■利根郡片品村東小川・丸沼■利根郡片品村・尾瀬■利根郡片品村田代林道などの栃木県及び福島県に隣接した地区がメインの生息分布域となっているが、過去には■高崎市榛名湖町や■勢多郡富士見村赤城山などにも生息記録がある。また南部の■藤岡市(旧:多野郡鬼石町)上日野周辺の御荷鉾山などもヒメオオの生息の可能性はあると思われる。
●群馬県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★1969年07月28日から31日武尊山武尊牧場キャンプ場にて高桑正敏氏がシラカンバの生木に付いているヒメオオの♂♀の発見報告をしている(月刊むし003) ★群馬県の分布域として武尊山、丸沼、尾瀬として紹介している(1987/03月刊むし193)
 
 
埼玉県ヒメオオ
●埼玉県のヒメオオ生息分布域としては■秩父市(旧:秩父郡大滝村)中津川渓谷となる。■秩父市大滝の雁坂峠付近も可能性はあると思われる。更に奥秩父一帯は生息分布域がまだ他にもあるかと思われるが山が深すぎてなかなか発見できない。
●埼玉県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★埼玉県の分布域として秩父郡中津川渓谷として紹介している(1987/03月刊むし193)★日本ヒメオオ狩猟記(くわがたマガジン30)★ヒメオオ四季物語(昆虫フィールド39)
 
 
東京都ヒメオオ
●東京都指定:準絶滅危惧種Cランンク(伊豆部)
 
●東京都ヒメオオは奥多摩地区に生息し、採集標本として伊豆大島産のヒメオオ♀個体の標本があり絶滅危惧指定が伊豆部になってはいるが、疑問視する考えが多い。奥多摩地区の本土部が指定なら納得がいくが1つの標本のみで、その後30年以上経っていても追加標本すら出てきて居ない。個人的意見ではあるが大島での生息はしていないと思っている。大島の標本個体は漂流個体のような気もしている。奥多摩地区は東京都の水源地でブナ林の面積としては全国8位にもなっている。
●東京都のヒメオオ生息分布域として■西多摩郡奥多摩町日原天祖山及び日原林道~雲取山■西多摩郡奥多摩町河内三頭山(桧原都民の森)となる。東京都のブナ林としては■八王子市高尾町高尾山もあるが標高的には生息が難しいと感じる。■大島町三原山(標高764m)は標本があるが無理と思う。
 
●東京都ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★東京都の分布域として日原天祖山として紹介している(1987/03月刊むし193) ★国立科学博物館において「伊豆大島(伊豆七島未記録)、13-Ⅷ-1950、1♀、小林峰生採集」のラベルりヒメオオ♀の標本が保管されている(1987/03月刊むし193)★ヒメオオ生息地:東京都(昆虫フィールド49)
 
 
千葉県ヒメオオ
●千葉県においてはヒメオオの生息は確認されておらず、生息不可と思われる。
●千葉県での最高峰■南房総市丸山平塚/鴨川市吉尾平塚に位置する愛宕山408mはヒメオオの生息環境とは掛け離れており、現地確認もしたが植樹層も違う。千葉県におけるブナは君津の東大千葉演習林内に保存樹としてイヌブナが4本あるだけで、個人的意見として千葉県にはヒメオオの生息はないと断定した。
 
 
神奈川県ヒメオオ
●神奈川県ヒメオオはレッドデータ対象外
●神奈川県のヒメオオの生息分布域として■相模原市津久井町鳥屋丹沢蛭ケ岳■秦野市戸川表丹沢ヤビツ峠~二ノ搭登山道■足柄下郡箱根町元箱根神山■足柄下郡箱根町元箱根周辺にて生息記録がある。また■足柄下郡箱根町仙石原箱根ポーラ美術館周辺のブナ林にも訪れたことがあるが、ここでのヒメオオの生息分布としては難しいと感じた。
●神奈川県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌抜粋・一部編集)
★1972年10月02日表丹沢ヤビツ峠~二ノ搭登山道標高700~800m付近において柴田充朗氏がヒメオオ♂の路上徘徊個体を採集したと報告がある(1982/01月刊むし131) ★神奈川県の分布域として丹沢蛭ケ岳として紹介している(1987/03月刊むし193) ★2003年04月29日足柄下郡箱根町神山において木崎庸雅氏がヒメオオ♂1と幼虫を採集したと報告している(2003/08月刊むし390)★ヒメオオ四季物語他(昆虫フィールド36/37/38/40/41/48)★日本ヒメオオ狩猟記(くわがたマガジン29)
■2003年12月08日に私も足柄下郡箱根町神山においてヒメオオの捕獲に成功している。

ヒメオオ生息概要 北海道・東北ヒメオオ

北海道ヒメオオ
●北海道におけるヒメオオの北限は江別、赤井川、札幌、夕張までとされており、北海道の東限として夕張、日高ヒメオオが確認されているようである。当別町、浦臼町、新十津川町辺りまでいる可能性があるとされている。北限の調査は北海道のグループの方々が調査されているのでお任せするとして、やはり道南の方が生息数は多いようである。ブナの北限も渡島半島辺りまでとなっており、それ以北においては産卵を含めてホストの木が変わるようである。★北海道の方のブログの中に空知管内でのヒメオオ捕獲の写真が掲載されていた。また2004年に夕張北部山地でのヒメオオ捕獲していると言う記事が書いてあった。着実に実績をあげられており、北限の更新が行なわれているようである。頑張って頂きたい。
●北海道ヒメオオの生息域として■桧山郡上ノ国町■桧山郡厚沢部町■瀬棚郡せたな町(旧:久遠郡大成町)■上磯郡知内町■上磯郡木古内町■松前郡福島町大千軒岳■函館市近郊■亀田郡七飯町蓴采沼周辺■札幌市近郊(定山渓含む)■江別市野幌森林公園■余市郡赤井川村周辺■小樽市朝里■千歳市紋別川流域■苫小牧市近郊■夕張市近郊■沙流郡日高町■奥尻郡奥尻町などが生息分布域と思われる。(一部推測含む)
●北海道ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌抜粋・一部編集)
★北海道分布域は大千軒岳として紹介されている(1987/03月刊むし193) ★1883年George Lewis氏により中禅寺(栃木県)と蓴采沼(じゅんさいぬま)及び七飯(いずれも北海道渡島半島)の3ケ所で得られた6♂8♀の標本より新種発表した。1927年北海道定山渓での標本もヒメオオとされている(1987/03月刊むし193) ★1991年に横山透氏が石狩低地帯東部の江別市野幌森林公園内で49mmのヒメオオ♂を捕獲したと報告をされている(1995/06月刊むし292)
青森県ヒメオオ
●青森県においてヒメオオは普通種であり、標高も500m付近でも採れる。多産地として有名な福島県の桧枝岐村広沢=ヒメオオのイメージになっているが、広沢と比較すると植樹層の違いを感じた。広沢の場合はブナの混合林ではあるがヤナギの群生・ダケカンバの群生が途切れることなく続き素晴らしい環境である。青森県は緯度も高いこともあり、もちろん環境は素晴らしいが広沢のように広葉樹林帯ではない、もちろんブナも豊富でブナ純林も多いが、スギ・モミなどの針葉樹と広葉樹とが混合した樹林でありその中にヤナギが点在する感じであった。またヒメオオよりアカアシの方が標高の高い所で多く採れたり、やはり各県によって植樹層を含めて変化があると思った。ブナは日本海型ブナである。
●メインの生息分布域としてはやはり■十和田市(旧:十和田湖町)周辺から八甲田山山麓周辺にかけての地域になると思われる。また■むつ市(旧:川内町)周辺■五所が原市(旧:北津軽郡)周辺■七戸町(旧:天間林村)周辺■深浦町(旧:岩崎村)白神山地周辺■西目屋村弘西林道周辺なども生息分布域と思われる。もちろん県内全体に生息分布域はあると思われるが・・・

 

●青森県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★青森県の分布域として十和田、八甲田山として紹介している(1987/03月刊むし193)★ヒメオオ:青森県(昆虫フィールドNO.44)★日本ヒメオオ狩猟記:青森県(くわがたマガジンNO.29)
秋田県ヒメオオ
●秋田県においての生息分布域としては田沢湖・八幡平周辺がメインとなり、鳥海山や栗駒山辺りでの生息報告もある。高山系のルリ類クワガタの採集記録としては■雄勝郡東成瀬村大仁郷湿原■仙北市(旧:田沢湖町)玉川■由利本荘市(旧:鳥海町)鳥海山■大仙市(旧:仙北郡)周辺■湯沢市(旧:皆瀬村)小安などがあるが、ヒメオオの生息分布域としての可能性もあると思われる。

 ●秋田県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★秋田県の分布域として仙北市(旧:田沢湖町)玉川温泉、秋田市(旧:河辺町)岩見山内として紹介している(1987/03月刊むし193)*平成合併に変更

岩手県ヒメオオ
●岩手県においては■遠野市辺りの標高400mぐらいでの採集報告もある。メインは秋田県境の■八幡平市■岩手郡雫石町周辺(国見温泉含む)■和賀郡西和賀町(旧:和賀郡沢内村)■花巻市/遠野市/下閉伊郡川井村に跨る早池峰山■一関市周辺の山岳部などが生息分布域となる。また北上山地標高200m付近の海岸での生息記録もある。やはり太平洋側の海岸に近い■宮古市(旧:新里村)源兵衛平周辺でのヒメオオの生息記録もある。
岩手県の場合ブナの植樹層が少し分かれるようで上記秋田県境の山岳部のブナは日本海型ブナであるが、太平洋側においては太平洋型ブナの混合があるようである。この太平洋側ブナの植樹層は岩手・宮城・茨城・栃木~岐阜県辺りまで続き太平洋/中部内陸部のブナ林の特徴が出ている。場所柄、個体数は居るとは思うが各地同様減少気味と思われる。オークション等における販売されている産地はほぼ同じであり、少数の方が販売されているのか、その産地が有力ポイントのどちらかであろう。
●岩手県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★岩手県の分布域として雫石町国見温泉、早池峰山、源兵衛平として紹介している(1987/03月刊むし193)
宮城県ヒメオオ
●宮城県においては秋田県境の北西部と山形県境の南西部にヒメオオのポイントがある。ブナは太平洋型ブナと山間部の日本海型ブナとが県内において混合しているようである。クワ友さんの情報によるとオニグルミの朽木でヒメオオが採れたと言う情報もある。
●宮城県においては栗原市(旧:栗原郡花山村)温湯温泉■大崎市(旧:玉造郡鳴子町)周辺■仙台市太白区■刈田郡蔵王町蔵王山系などに生息記録があるようだ。
 
山形県ヒメオオ
●山形県ヒメオオは秋田県境・宮城県境・福島県境・新潟県境の各県境の周囲山岳地域も、また県中央部においても万遍なくポイントがある。また磐越自動車道や山形自動車道を利用すると東京から距離的にはあるが、時間的には早く日帰り採集も可能である。

 ■飯豊町/飯豊山■小国町■西川町~鶴岡市にかけての月山周辺■山形市/上山市の山形蔵王周辺■尾花沢市周辺■寒河江市■米沢市周辺での生息分布域があるとされている。

 ●山形県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★山形県の分布域として朝日岳、月山、米沢市滑川温泉、摩耶山、飯豊山として紹介している(1987/03月刊むし193)