ヒメオオ生息概要 近畿・北陸ヒメオオ

富山県ヒメオオ

富山県指定:絶滅危惧Ⅱ種指定(危急種)

●富山県のヒメオオの生息分布域として■富山市亀谷(旧:上新川郡大山町)周辺■南砺市(旧:東砥波郡)利賀村周辺■富山市八尾町金剛堂山周辺などが有力である。また■中新川郡立山町周辺の立山連峰一帯にも生息していると思われるが採集禁止区域が多く、生息情報の確認が情報不足となっている。富山県東部にて採集記録があるとなっていた。

石川県ヒメオオ

●石川県ヒメオオは多産地個体かと考えていたが、私自身が現地調査を行なった感想としては決して多産地ではないと感じた。ピンポイントでの多産地はあるものの、全体で考えれば限られた狭い範囲であり県全体で考えれば生息数は決して多いものではないと感じた。

●石川県のヒメオオの生息分布域として■白山市白峰(旧:石川郡白峰村)白山・別当山・赤兎山周辺がメインと思われ■小松市新保町大日山なども可能性があると思われる。

福井県ヒメオオ

●福井県ヒメオオは個体数が激減しているようである。
●高山系のクワガタの採集記録としては越前町(旧:朝日町)越知山・同山花立峠、越前町(旧:織田町)六所山、福井市上一光町国見岳などではルリ系の採集記録があるが、ヒメオオとなると可能性は少ないと思われる。白山周辺の■大野市(旧:大野市/和泉村)仏原荒島岳■大野市(旧:大野市/和泉村)上打波赤兎山■大野市(旧:大野市/和泉村)南六呂師保月山周辺がやはり中心になると思われる。また■敦賀市金山野坂岳■小浜市上根来百里ケ岳周辺■大飯郡おおい町(旧:名田庄村/大飯町)八ケ峰付近も生息分布域の可能性はある。

三重県ヒメオオ

●三重県のヒメオオの生息分布域として■多気郡大台町(旧:多気郡宮川村)大杉谷・父ケ谷となっている。他に■津市美杉町(旧:一志郡美杉村)周辺■松阪市(旧:飯南郡)飯高町蓮池木屋山■松阪市(旧:飯南郡)飯高町宮ノ谷■松阪市(旧:飯南郡)飯高町舟戸高見山■三重郡菰野町菰野御在所山などもヒメオオ生息の可能性があると思われる。
●三重県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★三重県の分布域として父ケ谷として紹介している(1987/03月刊むし193)★ヒメオオ四季物語(昆虫フィールド42)
奈良県ヒメオオ
●奈良県のヒメオオの生息分布域として■御所市鴨神金剛山■御所市櫛羅大和葛城山■吉野郡上北山村大台ケ原山■吉野郡川上村瀬戸池木屋山■吉野郡十津川村大日岳■吉野郡十津川村釈迦ケ岳■吉野郡十津川村孔雀岳などに生息記録があるようだ。
 
●奈良県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★奈良県の分布域として大台ケ原山、金剛山として紹介している(1987/03月刊むし193)★金子龍二氏による大日岳ヒメオオ採集記を報告(2007/01くわがたマガジン32)
 
和歌山県ヒメオオ
●和歌山県のヒメオオの生息分布域として■田辺市(旧:日高郡)龍神村龍神護摩壇山■紀の川市(旧:那賀郡粉河町)切畑和泉葛城山に生息記録がある。
●和歌山県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★和歌山県の分布域として護摩壇として紹介している(1987/12月刊むし202)★日本ヒメオオ狩猟記④(くわがたマガジン33)
 
 
滋賀県ヒメオオ
●滋賀県指定:要注目種
●滋賀県においてのヒメオオ生息分布域としては採集記録が少なく推測の範囲での記載となる。可能性のある生息域は■高島市朽木(旧:高島郡朽木村)生杉~三国峠■高島市朽木(旧:高島郡朽木村)蛇谷ケ峰■高島市朽木(旧:高島郡朽木村)白倉岳■高島市朽木(旧:高島郡朽木村百里ケ岳■大津市北比良武奈ケ岳■伊香郡余呉町横山岳■米原市(旧:坂田郡伊吹村)大久保伊吹山■蒲生郡日野町北畑綿向山■東近江市(旧:神崎郡永源寺町)茨川町藤原岳■甲賀市(旧:甲賀郡)土山町大河原鎌ケ岳などにブナ林がありヒメオオの生息の可能性がある。
●滋賀県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★日本ヒメオオ狩猟記:滋賀県(くわがたマガジン32)
 
 
京都府ヒメオオ
●京都府指定:絶滅危惧1A種(絶滅寸前種)
●京都府におけるヒメオオの生息が確認されている分布域としては■南丹市(旧:北桑田郡)美山町芦生~三国峠一帯と■南丹市(旧:北桑田郡)美山町頭巾山のみであるが、他にヒメオオの生息可能性のある山として■京都市左京区花脊原地町峰床山■福知山市大江町(旧:加佐郡大江町)北原大江山■南丹市(旧:北桑田郡)美山町八ケ峰周辺などにブナ林がある。但しいずれも標高としては800~1000m程度の低山の為、難しさも感じる。
●京都府ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★京都府北桑田郡芦生にて1984年05月05日に杉田守輝氏がブナの立ち枯れより幼虫と新成虫♂1を採集したと報告している(1987/12月刊むし202)★金子龍二氏が京都美山町ヒメオオ採集記を報告(2006/05くわがたマガジン28)★ヒメオオ四季物語(昆虫フィールド42)★日本ヒメオオ狩猟記:京都府(くわがたマガジン32)
 
 
大阪府ヒメオオ
●大阪府指定:準絶滅危惧NT種
●大阪府のヒメオオ生息分布域として■南河内郡千早赤坂村千早金剛山■南河内郡千早赤坂村水分大和葛城山■岸和田市大沢町和泉葛城山と考えられる。金剛山と和泉葛城山とからは採集記録がある。■豊能郡豊能町川尻妙見山にもブナ林はあるがヒメオオの生息は難しい感じである。
●大阪府ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌一部抜粋・一部編集)
★大阪府の分布域として金剛山として紹介している(1987/12月刊むし202) *ただし金剛山は(1987/03月刊むし193)において奈良県の分布域として紹介されている。この金剛山は奈良県と大阪府の府県境に位置する山である
★金子龍二氏が幻の大阪産ヒメオオ採集記・金剛山(2005/04くわがたマガジン22)★金子龍二氏が大阪産ヒメオオ採集記・和泉葛城山(2006/01くわがたマガジン26)★日本ヒメオオ狩猟記④(くわがたマガジン33)
 
 
兵庫県ヒメオオ
●兵庫県指定:準絶滅危惧種
●兵庫県のヒメオオの生息分布域として■養父市(旧:養父郡大屋町/同郡関宮町)福定氷ノ山■美方郡新温泉町(旧:美方郡温泉町)岸田扇ノ山に生息記録がある。
●兵庫県ヒメオオ関連の報告(昆虫雑誌抜粋・一部編集)
★兵庫県の分布域として氷ノ山、扇ノ山として紹介している(1987/03月刊むし193)★藤井弘氏が兵庫県産ヒメオオ♂外脛節外棘について報告された(2005/02くわがたマガジン21)